楽天のクレジットカードはいずれも海外旅行保険が付いている。
楽天のクレジットカードは補償内容や適用条件について「楽天カード」と「楽天プレミアムカード」に大きく分けられている。楽天カードは利用付帯であり、補償額も楽天プレミアムカードに比べて少なくなっている。特に、利用付帯の点で、保険が適用される条件についてはしっかり理解しておく必要がある。心配なら持ってるだけで海外旅行保険加入状態になる楽天プレミアムカードを作成しておくべきだ。
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楽天カード会員(加入者)の家族は家族カードを持っていないと海外旅行保険の適用を受けられない(家族特約が付いていない)。18歳未満の子供は家族カードも発行できない。したがって、ミライノデビットPLATINUMなど家族特約が付いており十分な補償を受けられるカードを作成するか、海外旅行の際に別途旅行保険へと入っておいた方が良いだろう。
この記事では楽天のクレジットカードに付いている(付帯している)海外旅行保険を詳しく知りたい人に向け
▶ 楽天カード、楽天プレミアムカードに付帯する海外旅行保険の適用条件と家族、友人までの適用範囲
▶ 楽天カード、楽天プレミアムカードにおける海外旅行保険の補償
について詳しく解説していきたいと思う。
病気になったり、事故に遭ってから実際にキャッシュレス(お金を使わない)診療、治療を受けるまでの流れ、注意点までを詳しく知りたい人は下記記事を参考に。
楽天カード、楽天プレミアムカードに付帯する海外旅行保険の適用条件と家族、友人までの適用範囲
楽天カードを海外旅行保険の適用条件で分けると楽天カードと楽天プレミアムカードに分けられる。VISAやMasterCard、JCB等のカードブランド、ANAマイレージクラブカード、PINKカード、アカデミー、ゴールドカードといった種類に関係無く、楽天のクレジットカードはいずれも海外旅行保険が付いている。
楽天カードは利用付帯となり、楽天プレミアムカードは自動付帯になる。年会費有料の楽天ゴールドカードも海外旅行保険は他の楽天カードと同じ適用条件(利用付帯)、補償額になる。
楽天カード | 楽天プレミアムカード | |
---|---|---|
種類 | 楽天ANAマイレージクラブカード、楽天PINKカード、楽天カード アカデミー、楽天銀行カードおよび楽天ゴールドカードなど | 楽天プレミアムカード(楽天ビジネスカード) |
海外旅行保険の適用条件 | 利用付帯 | 自動付帯 |
利用付帯のクレジットカードは保険が適用される条件として「クレジットカードの利用」を前提としている。自動付帯は利用を前提とせず、クレジットカードを持っている(作成した)会員になっただけで、常に海外旅行保険に加入している状態になる。
また、楽天カード、楽天プレミアムカードいずれもカード会員(カード保有者)のみに保険が適用される。同行する家族や友人の病気や事故では保険を適用できない。ただし、カード会員なら利用付帯による範囲を広げられる。また、カード会員の配偶者もしくは18歳以上の子供なら「家族カード」を発行すれば適用を受けられる。
下記では利用付帯と自動付帯についての説明からカード会員と家族の保険適用について紹介していく。
楽天カード「利用付帯」
利用付帯のクレジットカード場合、海外旅行中もしくは国内での移動料金をこのクレジットカードで支払う必要がある。
楽天カードの場合、「日本を出国する以前に海外旅行代金(募集型企画旅行の代金)を楽天カードで支払」が条件となっている(rakuten-card.co.jp/overseas/insurance/より)。「日本を出国前に」とあるので、海外旅行先で(海外にいる時)別の都市への航空券や長距離バス料金を利用付帯のクレジットカードで支払っても保険は適用されない。逆に、航空券や海外の長距離バス料金を1円でも「日本出国前に」楽天カードで予約、決済していれば適用される。利用する全ての公共交通乗用具の代金を同じクレジットカードで支払う必要は無い。
楽天カードでは自宅から出発空港までの交通費(公共交通乗用具の運賃)のみを支払っても保険は適用されない(rakuten-card.co.jp/info/news/20200701/より)。
補償対象期間は「日本出国日から3カ月後の午後12時(24時)までの旅行期間」になっている。また、疾病治療は「海外旅行中または旅行期間終了後48時間以内に発病し、かつ、海外旅行中または旅行期間終了後48時間以内に医師の治療を受けられた場合」も適用される(rakuten-card.co.jp/overseas/insurance/より)。したがって、日本出国日から3カ月以内に旅行から帰国し、48時間後に発熱し、国内で診察を受けた場合も保険の適用範囲となる。
ただ、上記のような利用条件を満たしても保険料の支払いを拒否されるといった事例が利用付帯のクレジットカードの場合は度々報告されている。したがって、持ってさえいれば海外旅行保険が適用される自動付帯のクレジットカードの方を作成するのが望ましい。
年会費が無料、自動付帯で海外旅行保険が付いてくるクレジットカードとしては下記クレジットカードがある。
>>> 世界38カ国に日本語対応の現地デスクもある海外旅行保険付き無料クレジットカード
海外旅行保険が付帯するクレジットカードを複数枚持っている場合、怪我や病気の補償額は合算できる。海外旅行保険が自動付帯かつ年会費が無料のクレジットカードは作っておかないと損だと言える。
楽天プレミアムカード「自動付帯」
自動付帯の場合、海外旅行中に病気や事故、盗難にあったら、航空券などの利用明細等は必要なく補償を受けれる。カード会員の家族も、楽天プレミアムカードの家族カードを発行すれば海外旅行保険が適用される。適用条件がかなり広いため、海外旅行の際には海外旅行保険が自動付帯するクレジットカードを用意しておくべきだ。
病気や事故で病院へ行く際も、サポートデスクへ電話しクレジットカード番号を伝えれば滞在先近くの病院を予約してもらえる。現金の負担なしに診療を受けられるキャッシュレス診療の手続も利用付帯より簡単である。
補償対象期間は楽天カードと変わらない。「日本出国日から3カ月後の午後12時(24時)」まで、疾病治療は「海外旅行中または旅行期間終了後48時間以内に発病し、かつ、海外旅行中または旅行期間終了後48時間以内に日本国内で医師の治療を受けられた場合」にも適用される。
カード会員と家族の保険適用について
楽天カードには家族特約が付いていない。したがって、楽天カードに付帯する海外旅行保険の適用を受けられるのはカード会員(楽天カードに紐づく家族カードを含む)のみである。楽天カードの家族カードなら利用付帯、楽天プレミアムカードの家族カードなら自動付帯で海外旅行保険が適用される。楽天カードの家族カードは年会費が無料。楽天ゴールドカード、楽天プレミアムカードの家族カードの年会費は税込550円になる。
また、楽天カードの利用付帯においては適用範囲を広げられる。たとえば、4人で海外旅行へ行く際に、同伴者全員分の旅行代金を1人がまとめて楽天カードで支払ったとする。この場合、支払に使った楽天カードの所有者だけでなく、楽天カードを持っている同伴者全員(家族、友人問わず)が保険の適用を受けられる(海外旅行傷害保険・同伴者の適用条件より)。繰り返しになるが、この場合でも楽天カードに紐づく家族カードを含む「カード会員」でなければならない。18歳未満の子供は家族カードを発行できないため、家族カードが作れない子供は別途旅行保険へと加入するか、家族特約が付いているカードと契約する必要がある。
家族特約が付いており、かつ補償額も大きいカードとしてはミライノデビットPLATINUMが有名である。ミライノデビットPLATINUMは年会費が1万1000円で住信SBIネット銀行で作成できるデビットカードになる。
ミライノデビットPLATINUMに付帯する海外旅行保険は下記のような補償額になっている。家族特約が付いているため、家族カードを持っていない配偶者や子供などの親族にも、海外旅行保険が適用される。
カード会員本人 | カード会員本人の家族 | |
---|---|---|
傷害治療費用 | 1000万円 | 500万円 |
疾病治療費用 | 700万円 | 350万円 |
携行品損害 | 100万円(1年間) | 50万円(1年間) |
傷害死亡・後遺障害 (後遺障害) | 1億円 (400万円~1億円) | 1000万円 (40万円~1000万円) |
賠償責任 | 1億円 | 5000万円 |
救援者費用 | 500万円(1年間) | 250万円(1年間) |
海外旅行保険の適用条件 | 自動付帯 | 自動付帯 |
2020年11月現在(netbk.co.jpより)
デビットカードなので審査不要で作れる。クレジットカードの審査が通らない人も欧米など、治療費の高い国へ旅行するならこちらを用意しておけば良いだろう。
ミライノデビットPLATINUMを含む、住信SBIネット銀行のミライノデビットについては下記記事も参考に。
ミライノデビットPLATINUMの海外旅行保険は自動付帯になる。治療費などは合算できるため、海外旅行保険が自動付帯するカードは複数枚持っていても損はない。
楽天カード、楽天プレミアムカードにおける海外旅行保険の補償
海外旅行保険では傷害および疾病の治療、携行品損害の補償が良く利用されている。
1.治療・救援費用 47.8%
2.携行品損害 26.9%
3.旅行事故・緊急費用 20.4%
4.旅行キャンセル・中断 3.1%
5.個人賠償責任 0.9%
その他 0.9%
事故や事件に巻き込まれて怪我を負った場合、傷害治療費用として補償を受けれる。病院で病気の診断、治療の受けた場合、疾病治療費用として補償を受けれる。
携行品損害補償とは荷物が盗難されたり、電子機器が破損した場合に適用される補償である。携行品損害補償では電子機器の盗難や破損では補償を受けれる。一方で、現金や有価証券などの補償はなされない。つまり、財布が盗まれたら、財布の補償はされる。しかし、財布に入っていた現金は保険での補償を受けれない。また、携行品損害には免責金額があり、補償を受けるために自己負担が必要になる(楽天カードは3000円の負担のみ)。
その他、海外旅行保険の補償内容について詳しく知りたい人は下記記事を参考に。
楽天カードの補償額
海外旅行保険が適用される補償について、楽天カード(楽天ゴールドカード含む)、楽天プレミアムカードの限度額は下記のようになっている。
補償内容 | 楽天カード | 楽天プレミアムカード |
---|---|---|
(傷害)死亡後遺障害 | 利用付帯・最高2000万円 | 最高5000万 (自動付帯4000万円、利用条件1000万円) |
傷害治療費用 | 利用付帯・200万円 | 自動付帯・300万円 |
疾病治療費用 | 利用付帯・200万円 | 自動付帯・300万円 |
賠償責任 | 利用付帯・2000万円 | 自動付帯・3000万円 |
携行品損害 | 利用付帯・最高20万円(免責金額3000円) | 最高50万円免責金額3000円 (自動付帯30万円、利用条件20万円) |
救援者費用 | 利用付帯・200万円 | 自動付帯・200万円 |
2020年11月現在の補償(www.rakuten-card.co.jpより)
楽天カードは上でも紹介したようにすべて利用付帯になる。
楽天プレミアムカードは持ってるだけで海外旅行保険へ加入している状態の自動付帯が原則になっている。また、(傷害)死亡後遺障害、携行品損害は利用によって補償額上限額が増える。たとえば、楽天プレミアムカード(楽天ビジネスカード)を旅行代金に利用していれば携行品損害30万円の補償に20万円が加算される(合計50万円になる)。
傷害治療費用と疾病治療費用について、欧米では骨折やちょっとした病気による入院でも治療費が1000万円を越えるケースがあり、楽天カードの補償額だけでは十分でない可能性もある。しかし、上でも述べたとおり、クレジットカードに付いている補償額は合算できる。たとえば、楽天カードの利用付帯条件を満たし、自動付帯のミライノデビットPLATINUMを作成していれば傷害治療費用として200万円(楽天カード)と1000万円(ミライノデビットPLATINUM)の計1200万円までは保険会社が負担してくれる。心配なら複数の海外旅行保険へ加入しておくべきだ。
傷害死亡保険金、傷害後遺障害保険金の額は複数のクレジットカードを持っていても合算されない。傷害死亡保険金は加入しているカードでもっとも高い額を上限額に支払われる。傷害後遺障害保険金については、持ってるカードの最高支払上限額に後遺障害の程度に応じた割合を乗じた額を限度として、保険金が支払われる(楽天カード・海外旅行傷害保険ご利用ガイドより)。
楽天カード以外では、海外旅行保険が自動付帯し、かつ年会費が無料のクレジットカードもある。このクレジットカードももちろん保険料の合算ができる。自動付帯で年会費無料のクレジットカードは作っておかないと損だろう。
>>> 世界38カ国に日本語対応の現地デスクもある海外旅行保険付き無料クレジットカード
病気になったり、事故に遭ってから実際にキャッシュレス(お金を使わない)診療、治療を受けるまでの流れ、注意点までを詳しく知りたい人は下記記事を参考に。
楽天ゴールドカード、楽天プレミアムカードには海外旅行保険以外の優れたサービスもついてくる。楽天プレミアムカードではプライオリティパスのプレステージ会員無料申込が可能であり、これだけの目的で作成している人もいる。
海外旅行で利用できる楽天カードの「サービス」についてまとめて知りたい人は下記記事を参考に。
