楽天証券におけるバイナリーオプションは「らくオプ」と呼ばれ、楽天証券でFX口座を開設すると、取引開始の手続きができる。
らくオプでは1枚あたり1000円未満で、権利行使価格よりもレートが下か上かを予測する。予測が当たると、1枚あたり1000円の払い戻し(ペイアウト)を受けれる。1枚あたり50円で購入することもでき、50円で予測が的中すれば購入額の20倍(1000円)の払い戻しを受けれる。
らくオプでは目標レート(権利行使価格)と現在レートの差が大きいほど購入額を小さくできる。かつ、ペイアウトは1000円と一定なので、購入額が安いほど払い戻しの倍率が高くなる。また、両建てをすれば円安、円高どちらに動いても、目標レート(権利行使価格)と現在レートの差が大きく動くだけで利益を出せる。
また、楽天証券が提供する「らくオプ」では楽天ポイントを使って取引ができる。しかも、予測が当たったとき、権利を売却したときには現金へと変わる。つまり、楽天ポイントの現金化手段としてもらくオプを利用できる。
投資の1つとして利用したい人だけでなく、楽天ポイントを現金化したい人にも、らくオプはおすすめである。
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この記事では
▶ 楽天証券におけるバイナリーオプション「らくオプ」の特徴
▶ らくオプを始めるまでの手順
から
▶ 初心者でも稼げる!らくオプの賢い利用方法3選
までくわしく紹介していきたいと思う。
※バイナリーオプション(らくオプ)は予測通りとなった場合に利益が得られる一方で、予測が外れた場合、支払ったオプションの購入金額を失います。また、オプションの購入価格と売却価格には差があり、判定前のオプション売却時にも損失を被る可能性があります。
バイナリーオプション取引にかかるリスクは購入者(読者)が負うことになります。当サイトは利益の確実性を保証いたしません。当サイトがきっかけで損失を負った場合も、購入者(読者)がその責任を負うことになります。予めご了承下さい。
楽天証券におけるバイナリーオプション「らくオプ」の特徴
バイナリーオプションは判定時間後の為替レートが指定したレート(権利行使価格)を「上回る」か「下回る」かを選択する取引をいう。
バイナリー(Binary)=二者択一(「上回る」か「下回る」か)
オプション(Option)=オプション取引(売買する権利の取引)
米ドルやユーロなどの外貨に対し、為替が基準レート(権利行使価格)より円安になるか、円高になるかを予測する。目標レートを「上回る」か「下回る」かの権利は決まった額で購入でき、予測を外しても購入額以上の損失にはならない。また、指定時間になる前に、権利の売却もできる。
楽天証券におけるバイナリーオプション「らくオプ」は
①1基準で円安・円高を選択する「シングルモード」と7基準で円安・円高を選択する「マルチモード」がある
らくオプのシングルモード。権利行使価格(基準レート)よりも円安・円高の2択。
らくオプのマルチモード。7本の権利行使価格(7つの基準レート)で円安・円高を選択できる。現在の為替レートから離れると倍率も上がる。上記では110.32円よりも円高(下)になると、153円で1000円が払い戻される(6.54倍)権利が買える。110.68円よりも円安(上)になると、106円で1000円が払い戻される(9.43倍)権利も買える。
②「米ドル/日本円」「ユーロ/日本円」「英ポンド/日本円」「豪ドル/日本円」「ユーロ/米ドル」の5通貨ペアで取引できる
③月曜日から金曜日に1日10回の取引機会がある。8時20分から翌4(28)時20分の間に行われる。1回2時間の判定時間のうち、権利購入・売却が可能なのは118分。
回号 | 権利の購入・売却可能時間 | 判定時間 |
---|---|---|
第1回 | 8時20分から10時18分 | 10時20分 |
第2回 | 10時20分から12時18分 | 12時20分 |
第3回 | 12時20分から14時18分 | 14時20分 |
第4回 | 14時20分から16時18分 | 16時20分 |
第5回 | 16時20分から18時18分 | 18時20分 |
第6回 | 18時20分から20時18分 | 20時20分 |
第7回 | 20時20分から22時18分 | 22時20分 |
第8回 | 22時20分から翌0(24)時18分 | 翌0(24)時20分 |
第9回 | 翌0(24)時20分から翌2(26)時18分 | 翌2(26)時20分 |
第10回 | 翌2(26)時20分から翌4(28)時18分 | 翌4(28)時20分 |
上記時間の月曜日から金曜日に取引ができる。株式市場が閉まる祝日でも、為替市場が開いてるなら取引ができる。
④全額楽天ポイントでも購入ができる(払い戻しは全部現金)
取引画面下部に利用できる楽天ポイント数(楽天の通常ポイント数)。右に楽天ポイントを(すべて)使うかどうかの選択欄がある。楽天ポイントを使った予測が当たったとき、権利を売却したときにはすべて現金へと変わる。
⑤1枚50円から1000円「未満」で権利を購入できる(1000円以上では権利の購入ができない)。予測が当たれば1枚あたり1000円を獲得できる。権利は購入開始から購入終了までの間に売却できる。
評価益を抱えたオプション。このまま判定時間まで条件を満たせば1枚あたり1000円の払い戻しを受けれる。途中でオプションの売却もでき、この場合、評価額での払い戻しを受けれる。
以上の特徴がある。特に、高い倍率で払い戻しを受けられる点は、らくオプを利用すべき大きな理由となっている。
初心者でも、らくオプなら「稼げる」理由
たしかに、高い倍率でペイアウトを受けるには基準レートから離れたレートだったり、時間的にも達成が難しい条件で購入しなければならない。しかし、重要な指標発表前後などは取引量も増え、値幅も広がる。基準となるレートから離れたレートに達する可能性もあるため、ローリスクでハイリターンも、らくオプでは期待できる。
らくオプのマルチモード取引。マルチモード取引では上記図のように7つの権利行使価格(基準レート)で円安、円高を選択できる。基準からもっとも円安になる「1ドル=110.26円以上」の権利を購入すれば75円で1000円を狙える(約13.33倍)。逆に、「109.90円以下」の権利は71円で購入できる(約14.08倍)。それぞれ1万枚買えば1000万円のペイアウトも狙える。
らくオプを始めるまでの手順
楽天証券にFX口座を開設しているなら、確認テスト合格後にバイナリーオプション(らくオプ)を利用できる。確認テストに合格できれば当日中でも取引を開始できる。
楽天証券口座を持っていない人はまず楽天証券の口座を開設しなければならない。
楽天証券ではFX・株・投資信託などすべての取引が可能な「総合口座」とFXやバイナリーオプションなどを取引する人向けに「FX専用口座」の開設ができる。
楽天証券に総合口座を持っている人は
「マイメニュー」>「お客様情報一覧」>「申込が必要なお取引(信用、先物・オプション、FXなど)」
を選択する。マイメニューは証券口座へログイン後、右上にある。
ここで「バイナリーオプション」欄にある申込をクリックする。
FX口座の開設をしてない人は先に「FX」欄にある申込をクリックする。
FX口座開設が完了すると、バイナリーオプション口座の開設へ進める。
「申込が必要なお取引(信用、先物・オプション、FXなど)」から、もしくは上記の「バイナリーオプション口座開設」ボタンから、バイナリーオプション口座の開設手続きを行う。
バイナリーオプションの口座開設手続きでは
・年収、金融資産、損失許容額
・取引の経験年数、外貨資産のヘッジ有無、主なヘッジ対象資産の種類、ヘッジ対象資産の額
を入力する。
バイナリーオプション口座の開設には年収と金融資産を合わせて500万円以上が必要になる。上記を入力する際、これらの合計が500万円以下だと口座開設手続きを進められないので注意しよう。
口座開設が完了すると、バイナリーオプションの取引画面において「確認テスト」が表示される。確認テストに合格すると、バイナリーオプション取引ができるようになる。
確認テスト
楽天証券のFX口座をすでに開設しているなら、バイナリーオプション口座申し込み後、確認テストに合格すればすぐに取引を始められる。
確認テストは○と×の2択で全20問ある(2021年7月現在)。すべてに正解できなくとも合格になる。不合格になると、翌日以降に再度実施しなければならない。
各問にはヒントがあり、ヒントを参照したり、わからない用語があれば検索するなどして○か×かを選んでいこう。不合格でも回答は見れないので、何度も不合格になるようならスクリーンショットで問題をコピーし、予め調べた上で確認テストに進んだ方が良いだろう。
「権利行使価格」「インザマネー」「アウトオブザマネー」の意味を問う問。これら問は意味さえ知っていれば正解できる。
初心者でも稼げる!らくオプの賢い利用方法3選
らくオプの「賢い」利用方法としては
1.重要な経済指標の発表や政策金利、要人の発言前に両建てをする
2.むやみにポジションを取らない。ポジションを取るにしても、投資予算の範囲で複数回に分ける
3.楽天ポイントの現金化手段として利用する
以上の3点がある。
下記でくわしく紹介していく。
1.重要な経済指標の発表や政策金利、要人の発言前に両建てをする
らくオプでは目標レート(権利行使価格)と現在レートの差が大きいほど購入額を小さくできる。かつ、ペイアウト金額は1000円と一定なので、購入額が安いほどペイアウト倍率が高くなる。
また、両建てをすれば円安、円高どちらに動いても、目標レート(権利行使価格)と現在レートの差が大きく動くだけで利益を出せる。
米国の重要指標発表後に基準レートから離れ、大きく円安になったケース
つまり、円安、円高の予測は外れても、「大きくレートが動く」だけでペイアウトを得られるのだ。
たとえば、権利行使価格が上記のように設定されている場合、重要指標発表前に「110.26円以上の円安」「109.90円以下の円高」両方の権利を購入し(両建て)、どちらかの条件さえ満たせば146円(75円+71円)で1000円を獲得できる。つまり、大きくレートが動くだけで約6.85倍のペイアウトを受けれた。146万円分(1万枚)買ったなら1000万円のペイアウトも受けれたのだ。
また、これと同じ金額で同じ倍率だったなら、6回外しても1回当たれば利益を出せることも意味している。
為替相場が大きく動くタイミングとしては重要な経済指標の発表や政策金利、要人の発言が行われる時間がある。発表前であればローリスクでハイリターンも期待できる。これが初心者でも、らくオプで「稼げる」理由となっている。
ちなみに、条件達成が難しそうなら権利の売却もできる。権利を判定前に売却すれば0にはならないため、指標発表後などに条件を満たすのが難しい値動きになればすぐに権利を売却しても良いだろう。たとえば、21時30分の経済指標発表で予測が外れ、逆の方向へレートが動いたとする。この場合でも22時20分の判定時間までは権利の売却ができる。条件達成の見込みが薄いなら0になる前に売却すべきだ。
2.むやみにポジションを取らない。ポジションを取るにしても、投資予算の範囲で複数回に分ける
誰でも知ってることをあえて強調して言う。バイナリーオプションに限らず、投資ではポジションを取らなければ損しない。バイナリーオプションにおいてポジションを取るとは権利を購入している状態を言う。口座に現金(もしくは楽天ポイント)のまま置いてある状態がポジションを取ってない状態と言える。
損する人の多くは「今買わないと、利益を逃す」と焦ってしまい、自己都合を付けてなるべくポジションを取ろうとしてしまう。ポジションを取れば利益を出す確率は増やせる。ただ、その分、損する機会も増えてしまう。
もちろん、長期保有や積立投資などを否定するわけではない。ただ、バイナリーオプションで損したくないなら、ポジションは「なるべく」取らないよう、ポジションを取るルールを厳格にしなければならない。たとえば、重要指標の前だけポジションを取るといったルールだ。
また、らくオプでは円安になる権利、円高になる権利の両方を買っても(両建てしても)、購入金額がそれぞれ100円未満なら5回に1回当てただけでもプラスにできる。条件達成では1枚あたり必ず1000円になるからだ。
したがって、バイナリーオプションに使える資金を毎回全力で使うのではなく、複数回に分けて使うべきだ。たとえば、バイナリーオプションで使える予算が10万円あったとする。これを5万円ずつ両建てして1度に使ってしまうと、1回で0円になってしまうリスクがある。それが5分の1、たとえば10万円なら1万円ずつの両建てを重要な経済指標後などに5回行った方が0になるリスクは下げられるだろう。
らくオプでは「米ドル/日本円」「ユーロ/日本円」「英ポンド/日本円」「豪ドル/日本円」「ユーロ/米ドル」の5通貨ペアで取引できる。重要な経済指標や政策金利の発表、要人は通貨の種類だけ存在するため、ポジションを取る機会は頻繁に生じる。焦ってポジションを取る必要はないのだ。
3.楽天ポイントの現金化手段として利用する
らくオプでは、楽天の通常ポイントを使って取引ができる(期間限定ポイントの利用は不可)。楽天ポイントのみ、もしくは楽天ポイントに足りない分を現金と合わせて購入ができる。
らくオプでは予測が当たった場合、1枚あたり1000円を獲得できる。また、購入開始から購入終了までの間に権利の売却もできる。予測が当たった場合はもちろん、権利の売却で得た日本円も現金として出金できる。つまり、投資として利用したい人だけでなく、楽天ポイントの現金化手段としても、らくオプを利用できるのだ。
評価益を抱えたオプション。このまま判定時間まで条件を満たせば1枚あたり1000円のペイアウトを受けれる。途中でオプションの売却もでき、購入時に楽天ポイントを使っていてもすべて現金になる。
予測が当たった場合、権利の売却分は0時5分から15時30分(土日・祝日、メンテナンス時間を除く)まで、楽天銀行へとリアルタイムで出金できる(FXらくらく出金)。
ただし、土日、祝日のFXらくらく出金手続きでは証券総合口座への振替(預り金)となり、楽天銀行へ自動出金されない。また、楽天銀行「以外」の銀行へ出金する場合、翌営業日以降になる。たとえば、日曜日に出金手続きを行っても、月曜日の手続きとして処理され、火曜日の入金となる(営業日に出金手続きを行えば翌日入金となる)。
リアルタイムでの出金が便利なので、らくオプで楽天ポイントの現金化を考えているなら楽天銀行口座も開設しておいた方が良いだろう。

楽天ポイントには、らくオプ以外にも「国内株式」および「投資信託」の購入を通した現金化方法がある。

らくオプでは判定までに権利を売却せず、かつ、予測が当たらない場合は現金化できず、0になってしまう。
「国内株式」や「投資信託」は評価損を抱えるリスクはあっても0になることはほぼない。したがって、楽天ポイントをほとんど変わらない価値で現金化したいなら「国内株式」や「投資信託」がおすすめである。ただし、国内株式や投資信託を通しても即日の現金化は不可である。国内株式と投資信託いずれも受け取り手続きを経て売却が可能になるからだ。この点は頭へ入れておいた方が良いだろう。