「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・S&P500)」は日本の投資信託であり、「VOO(バンガードS&P500 ETF)」へ(間接的に)投資する。
VOOは米国のETF(上場投資信託)である。アメリカの株式市場に上場している銘柄のうち代表的な500銘柄(大型株、S&P500)へ投資し、S&P500との連動を目指している。
VOOと比較したSBI・V・S&P500の優れた点としては取引(売買)手数料および為替コストが無料の点が上げられる。また、SBI・V・S&P500は100円以上1円単位の少額から売買できるため、少額で頻繁に取引したい人にもおすすめである。
SBI・V・S&P500と比較したVOOの優れた点としては保有でかかる手数料(信託報酬など)が安い点が上げられる。保有でかかる手数料はSBI・V・S&P500で年0.0938%程度(税込)に対し、VOOでは年0.03%程度となっている。ただし、SBI・V・S&P500とは違い、VOOは売却時に手数料がかかる。
つまり、少額で頻繁に取引をしたい人には「SBI・V・S&P500」、一度の取引金額が大きく、取引回数を少なくしたい人、長期で保有したい人には「VOO」がおすすめである。NISA枠を購入の目安にしてSBI・V・S&P500とVOOを買い分けても良いだろう(下記記事内で詳しく紹介)。
また、投資信託を売買・保有するなら「どの証券会社を利用するか?」も重要なポイントになる。
SBI証券ではSBI・V・S&P500を含む投資信託を三井住友カードでも購入できる。SBI・V・S&P500を三井住友カードで購入すれば0.5%から2%の還元を受けれる。また、SBI証券ではSBI・V・S&P500の保有でPontaポイントもしくはTポイントの還元を受けれる。保有金額に対して、年率0.0242%の還元となっている。
三井住友カード、特に1%還元を受けれる「三井住友カード ゴールド」、2%還元を受けれる「三井住友カード プラチナ」を持っている人はSBI・V・S&P500を含む投資信託を購入する際にはSBI証券を利用すべきだ。
SBI証券ではVOOの買付手数料が無料、売却手数料も約定代金の0.495%(税込)と最安値圏になっている。ドルへの両替でかかる為替コストも住信SBIネット銀行の利用で最安値にできる。したがって、VOOを購入する場合もSBI証券を利用すべきだ。
まだSBI証券の口座や三井住友カードを持っていない人は下記ポイントサイト経由で申し込みをしよう。追加でポイントをもらえるためポイントサイトを経由して作成しなければ損である。
2021年11月現在、ポイントサイトを経由してSBI証券口座を開設した場合、追加で8000ポイント(=8000円)をもらえる。
2021年11月現在、年会費無料の三井住友カードをポイントサイト経由で申し込んだ場合、追加で2300ポイント(=2300円)をもらえる。三井住友カード ゴールドなら6000ポイント(=6000円)。ポイントサイトでもらえるポイントのほかにも、三井住友カードでは還元を受けれる。
現在、SBI証券でSBI・V・S&P500の購入に使えるクレジットカードは「三井住友カード」のみとなっている。
ポイントサイトへ登録後、それぞれ「SBI証券」「三井住友カード」で検索すれば申し込みリンクが表示される。
>>> 「SBI証券の口座開設」や「三井住友カードの申し込み」で現金還元を受けれるポイントサイトへのリンク
もちろん、ポイントサイトへの登録は無料である。
この記事では
▶ 「SBI・V・S&P500」をお得に買う方法
からSBI・V・S&P500の投資先である
▶ 「VOO(バンガードS&P500 ETF)」をお得に買う方法
にくわえて
▶ 投資信託の「SBI・V・S&P500」とETFの「VOO」どっちを買うべきか?
までくわしく述べていきたいと思う。
「SBI・V・S&P500」をお得に買う方法
「SBI・V・S&P500」はノーロードと呼ばれ、購入手数料・解約手数料などの売買では手数料がかからない。保有でかかる手数料は主に信託報酬になる。保有でかかる手数料は1年間でかかる手数料の合計で、毎日計上されている。2021年11月現在は税込年0.0938%程度になっている(SBI・V・S&P500インデックス・ファンド 月次レポートより)。SBI・V・S&P500を平均10万円分保有しても、1年後までのトータルの手数料でわずか94円程度となる。
「SBI・V・S&P500」はSBI証券を含めて6社で購入できる。2021年11月現在、SBI・V・S&P500インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・S&P500)が購入できる金融機関は
・SBI証券
・岡三オンライン証券
・佐賀銀行
・マネックス証券
・auカブコム証券
・SMBC日興証券
に限られている(SBI・V・S&P500インデックス・ファンド 月次レポートより)。現状、楽天証券ではSBI・V・S&P500を購入できない。
SBI・V・S&P500はどの金融機関で買っても手数料などのコストは変わらない。変わるのは証券会社ごとに得られる還元となる。この還元を得られるため、SBI・V・S&P500をもっともお得に買いたいならSBI証券を利用すべきだ。SBI証券では「購入」「保有」で得られる還元がある。
SBI証券における投資信託「購入」での還元
SBI証券では月5万円、年間60万円まで三井住友カード(クレジットカード)で投資信託の購入ができる。もちろん、「SBI・V・S&P500」の購入も還元の対象になっている。
還元率はカードの種類によって異なり、年会費無料の「三井住友カード」で0.5%、年会費が年1万1000円(税込)の「三井住友カード ゴールド」で1%還元、年会費が年5万5000円(税込)の「三井住友カード プラチナ」で2%還元となっている。
また、カードで購入できる投資信託は月5万円までとなっている。もちろん、NISA口座でもカードでの購入ができ、還元を受けれる。
①三井住友カード | ②三井住友カード ゴールド | ③三井住友カード プラチナ | |
---|---|---|---|
年会費 | 無料 | 年1万1000円(税込) | 年5万5000円(税込) |
還元率 | 0.5% | 1% | 2% |
毎月5万円分購入した場合に得られるポイント | 月250ポイント(年3000ポイント) | 月500ポイント(年6000ポイント) | 月1000ポイント(年1万2000ポイント) |
備考 | 年間100万円以上利用すれば年会費は無料になり、1万ポイント分の還元も別途追加で受けれる |
2021年11月現在(smbc-card.comより)
投資信託の購入で1%の還元を得られる「三井住友カード ゴールド」でも年会費は年1万1000円(税込)なので、「SBI証券で1%以上の還元を受けるために」三井住友のゴールドカードもしくはプラチナカードを作成するのはおすすめできない。上でも紹介したように、三井住友カードでは月5万円分までの投資信託しか購入できず、これで受けられる還元も三井住友カード ゴールドの1%で月500円(年間6000円)にしかならないからだ。年会費以下の還元しか受けれないのである。ただし、「三井住友カード ゴールド」で年間100万円以上利用すれば年会費は無料になり、1万ポイント分の還元も別途追加で受けれる。ほかにもゴールドやプラチナの特典を利用する人なら損にはならないだろう。
三井住友カードを作成できない人はもちろん、三井住友のゴールドカードもしくはプラチナカードに年会費分を払うメリットがない人なら楽天証券で「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」を購入するのがおすすめである。「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」もS&P500との連動を目指す日本の投資信託であり、保有でかかる手数料やパフォーマンスはほとんど変わらないからだ。

楽天証券では年会費無料の楽天カードでも投資信託の購入で1%還元を受けれる。
年間100万円以上を利用する予定の人やその他三井住友ゴールドカード、プラチナカードの特典を利用するなら、SBI証券で「SBI・V・S&P500」を購入した方が良いだろう。
ちなみに、三井住友カードで還元されるポイントは「Vポイント」であり、1ポイント=1円としてクレジットカードの支払いに充当できたり、他社ポイントへの交換もできる。
ただし、他社ポイントへの交換では1ポイントのVポイントに対して、1円未満になってしまうポイントもある。たとえば、Amazonギフト券への交換だとVポイント1ポイント=0.8円分のギフト券になってしまう(2021年11月現在)。Vポイントを1ポイント=1円として利用したいなら、クレジットカードの支払に利用するのが無難である。
SBI証券における投資信託「保有」での還元
SBI証券では投資信託保有によりPontaポイントもしくはTポイントの還元も受けられる。還元率は投資信託によって異なる。SBI・V・S&P500では年率0.0242%の還元を受けれる(sbisec.co.jpより)。たとえば、SBI・V・S&P500を平均100万円分保有すると、毎月20ポイント、年間240ポイント程度の還元を受けれる(0.0002%は切り捨て)。1000万円だと年間2420ポイント程度の還元になる。
上でも紹介したように、「SBI・V・S&P500」を保有すると、年0.0938%程度の手数料がかかる。
したがって、平均100万円分の「SBI・V・S&P500」をSBI証券で保有すると、年938円程度の手数料と240ポイント程度の還元を受けられる。
SBI証券でSBI・V・S&P500を保有するなら、保有でかかる実質的な手数料は0.0696%程度にまで下げられるのだ。
SBI証券で「購入」「保有」した場合の手数料と得られる還元
①SBI証券で毎月5万円分の「SBI・V・S&P500」を三井住友カードで購入し、1年平均100万円分を保有
の条件で手数料と還元をまとめると下記のようになる。
SBI・V・S&P500 | |
---|---|
保有でかかる手数料(1年平均100万円分を保有した場合) | 年938円程度 |
購入による還元(SBI証券で毎月5万円分購入した場合) | 三井住友カード(0.5%還元):250ポイント(年3000ポイント) 三井住友カード ゴールド(1%還元):500ポイント(年6000ポイント) 三井住友カード プラチナ(2%還元):1000ポイント(年1万2000ポイント) |
保有による還元(SBI証券で平均100万円分を保有した場合) | 年240ポイント |
2021年11月現在
つまり1年で
・手数料938円程度
・3240ポイントから1万2240ポイントの還元
となる。
SBI証券における保有で還元されるポイントはPontaポイントもしくはTポイント。三井住友カードによる購入で還元されるポイントはVポイントになる。
これらのポイントは1ポイント=1円の価値はあるため、これら条件で購入、保有すると、還元が保有でかかる手数料よりも高くなる。上でも記載しているように、SBI証券では938円の手数料を払う一方で、年間3240ポイントから1万2240ポイントの還元を受けられるからだ。
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「VOO(バンガードS&P500 ETF)」をお得に買う方法
「SBI・V・S&P500」は米国ETFの「VOO(バンガードS&P500 ETF)」へ(間接的な)投資を行っている。つまり、パフォーマンスに限ればSBI・V・S&P500とVOOはほぼ同じで連動している。
ただし、元がドル建ての米国株なので、為替レートによっても日本円での評価額は変わる。たとえば、円安・ドル高になると、投資先米国株式の価格が上がらなくても日本円での評価額は上がる(逆に円高になると評価額は下がる)。
「SBI・V・S&P500」のチャート(2020年11月から2021年11月までの1年間。円換算。sbisec.co.jpより)
バンガードS&P500 ETFのチャート(2020年11月から2021年11月までの1年間。ドル換算。investor.vanguard.comより)
VOO含む米国ETF購入時に発生する「為替コスト」および「取引手数料」は証券会社ごとに違いがある。米国ETFを安く購入したいなら、迷わずSBI証券を選ぶべきだ。
SBI証券で米国ETFを売買・保有する場合の手数料
SBI証券でVOOを含む米国ETFを売買・保有する場合の手数料をまとめると下記のようになる。
米国株ETFをSBI証券で購入・保有した場合 | |
---|---|
買付手数料 | 約定代金の0.495%(税込)が手数料。最低手数料は0ドル、上限手数料は22ドル(税込)。ただし、SBI証券でのVOO買付手数料は無料。また、NISA口座での購入ならいずれの米国ETFも買付手数料が無料。 |
売却手数料 | 約定代金の0.495%(税込)。最低手数料は0ドル、上限手数料は22ドル(税込)。 |
為替コスト | 1ドルあたり25銭(0.25円)の手数料。100ドル分(約1万1400円)の両替をすると25円の手数料がかかる。ただし、SBI証券では住信SBIネット銀行で買い付けたドルでの買付もできる。住信SBIネット銀行では1ドルあたり4銭(0.04円)の為替コスト。 |
保有でかかる手数料(経費率など) | 米国ETFによって異なる。VOOは年0.03%程度。 |
2021年11月現在の約定代金に対する取引手数料、為替コスト、保有でかかる手数料(SBI証券におけるインターネット注文の場合。site2.sbisec.co.jpより)
VOOは1口単位での購入になる。VOOの2021年11月現在の価格は1口430.37ドルになる。
SBI証券では約定代金の0.495%(税込)が米国ETFの「取引」手数料になる。つまり、買付と売却それぞれで手数料がかかる。ただし、最低手数料0ドル、上限手数料は22ドル(税込)と決まっている。約定代金が2.02ドル以下の場合は手数料が無料になり、約定代金が4444.45ドル以上の場合は一律22ドル(税込)の手数料になる。また、SBI証券ではVOOの「買付」手数料が無料、NISA口座ならいずれの米国ETFも買付手数料が無料である。
VOOは買付時手数料無料で取得できるものの、「売却」では手数料として0.495%(税込)を取られる。たとえば、1000ドル分を売却する場合、手数料として4.95ドル(約564円)かかる。
VOOを含む米国ETFはドル建てなので、買付で必要な円からドルへの両替では為替コストがかかる。為替コストは証券会社(銀行)によって異なる。SBI証券でのドル買付は1ドルあたり25銭(0.25円)がかかる。つまり、100ドル分(約1万1400円)の両替をすると25円の手数料がかかる。
また、住信SBIネット銀行で買い付けたドルもSBI証券へと入金し、米国株や米国ETFの買付に利用できる。住信SBIネット銀行では1ドルあたり4銭(0.04円)とさらに安い手数料でドルの購入ができる(2021年11月現在)。
住信SBIネット銀行からSBI証券へのドル入金も簡単である。SBI証券へログインし、右上にある「入出金・振替」を選択、「外貨入金」から行える。住信SBIネット銀行からSBI証券への移動では手数料も取られない。もちろん、銀行と証券両方の口座を開設し、連携しておく必要がある。
米国ETFの保有でかかる手数料は主に「総経費率(エクスペンスレシオ)」である。総経費率は1年間でかかる経費の総額であり、毎日少しずつ回収される。投資信託の信託報酬と似た性質のものである。VOOの経費率はわずか年0.03%になっている(Vanguard S&P 500 ETF (VOO)より)。1万ドル分を1年間保有しても、手数料はわずか3ドル(約330円)になる。保有でかかる手数料についてはSBI・V・S&P500よりもかなり安くなる。
米国ETF保有による手数料はどの証券会社でも年0.03%程度と変わらない。しかし、取引手数料や為替コストは証券会社によってかなり異なる。これら手数料の安さを考慮すれば、米国ETFを買うにもSBI証券を利用すべきだ。
外貨の購入方法を含む、住信SBIネット銀行を賢く使いたい人は下記記事も参考に。

投資信託の「SBI・V・S&P500」とETFの「VOO」どっちを買うべきか?
SBI・V・S&P500はSBI証券を含め6社でしか購入できない(VOOは日本でも多数の証券会社で売買できる)。また、SBI・V・S&P500とVOOはいずれも手数料や還元の点でSBI証券における売買・保有がもっともお得になる。
したがって、下記では「SBI・V・S&P500」と「VOO」について
1.SBI証券における売買・保有でかかる手数料と得られる還元
2.売買単位と分配金
3.NISA口座の利用
についてさらに詳しく紹介していく。
1.SBI証券における取引・保有でかかる手数料と得られる還元
SBI・V・S&P500およびVOO(バンガードS&P500 ETF)をSBI証券で取引・保有した場合の手数料と還元をまとめて比較すると下記のようになる。
SBI・V・S&P500 (SBI証券で売買・保有) | VOO(バンガードS&P500 ETF) (SBI証券で売買・保有) | |
---|---|---|
買付手数料 | 0(無料) | 0(SBI証券では無料) |
信託財産留保額 (解約手数料、売却手数料) | 0(無料) | 0.495%(税込)、上限手数料は税込22ドル(税込) |
為替コスト | 0(無料。円建て) | 1ドルあたり0.25円から(住信SBIネット銀行なら0.04円から) |
保有でかかる手数料(信託報酬など) | 年0.0938%程度(税込) | 年0.03%程度(税込) |
購入で受けれる還元 | 月5万円まで三井住友カード決済により0.5%から2%還元 | 無し |
保有で受けれる還元 | 年率0.02% | 無し |
2021年11月現在
VOOと比較した「SBI・V・S&P500の優れた点」としては取引手数料、為替コストが無料の点が上げられる。くわえて、SBI証券でSBI・V・S&P500を「購入」「保有」すると還元も得られる。
SBI証券でSBI・V・S&P500を保有すると年率0.0242%の還元をPontaポイントもしくはTポイントで受け取れる。この還元分を引くと、SBI・V・S&P500の実質的な信託報酬は0.0696%になる。
SBI証券では毎月5万円まで投資信託を三井住友カードで購入できる。この三井住友カードによる購入では0.5%から2%還元の還元を受けれるため、5万円分の投資信託を購入すると、毎月250ポイントから1000ポイントの還元を受けられる。つまり、年間で最大3000ポイントから1万2000ポイントをもらえるため、購入額によってはSBI・V・S&P500でかかる手数料よりも還元されるポイントの方が大きくなる。
SBI・V・S&P500と比較した「VOOの優れた点」としては保有でかかる手数料が安い点が上げられる。
また、SBI証券ではVOOの買付時にかかる手数料(買付手数料)が無料になっている。ただし、SBI・V・S&P500とは違い売却時に手数料がかかる。米国ETFの売却手数料はSBI証券で0.495%(税込)。約定代金が4444.45ドル以上の場合は一律22ドル(税込)の手数料になる。したがって、取引金額が4444.45ドル(約49万円)よりも高くなればなるほど、手数料の割合は低くなる。
SBI証券ではSBI・V・S&P500の購入と保有による還元を受けれる。VOOでは購入と保有による還元がない。しかし、保有でかかる手数料はVOOの方が0.03%と安い。
こうした特徴を踏まえると、少額で頻繁に取引をしたい人には「SBI・V・S&P500」、一度の取引金額が大きく、取引回数が少ない人(長期で保有したい人)には「VOO」がおすすめと言える。
保有金額はNISA枠を目安にしても良いだろう。たとえば、NISA枠内(年120万円以内)ではSBI・V・S&P500を購入し、NISA枠を越えた分はVOOを購入するのも悪くない。
上でも紹介したように、SBI証券でSBI・V・S&P500を購入するなら現金ではなく、三井住友カードによるカード決済にすべきだ。
まだSBI証券の口座や三井住友カードを持っていない人は下記ポイントサイト経由で申し込みをしよう。追加でポイントをもらえるためポイントサイトを経由して作成しなければ損である。
2021年11月現在、ポイントサイトを経由してSBI証券口座を開設した場合、追加で8000ポイント(=8000円)をもらえる。
2021年11月現在、年会費無料の三井住友カードをポイントサイト経由で申し込んだ場合、追加で2300ポイント(=2300円)をもらえる。三井住友カード ゴールドなら6000ポイント(=6000円)。ポイントサイトでもらえるポイントのほかにも、三井住友カードでは還元を受けれる。
現在、SBI証券でSBI・V・S&P500の購入に使えるクレジットカードは「三井住友カード」のみとなっている。
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2.売買単位と分配金
SBI・V・S&P500は100円以上1円単位で売買できる。VOOは1口単位での売買になる(2021年11月現在、VOOの価格は1口430.37ドル=約4万9107円)。くわえて、SBI・V・S&P500は購入・売却に手数料もかからないため、毎日100円ずつ、手数料を取られずに購入できる。少額で頻繁に売買できる点も投資信託のメリットになる。
VOOは毎年4回分配金を配っている。2016年から2020年までのVOO1口あたり分配金実績をまとめると下記のようになる。
2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | |
---|---|---|---|---|---|
VOO(バンガードS&P500 ETF) | 4.138ドル | 4.3679ドル | 4.7367ドル | 5.5709ドル | 5.3027ドル |
それぞれ2016年から2020年まで年4回分の合計金額(investor.vanguard.comより)。VOOの2021年11月現在の価格は1口430.37ドル。分配金の利回りは毎年1%から2%の間だった。
VOOに対し、SBI・V・S&P500は分配金を配った実績がない。現在、SBI・V・S&P500は投資先であるVOOから得た配当を再投資に回している。
不労所得に憧れている人には分配金を得る目的で投資をする人もいるだろう。しかし、分配金は受け取るよりも再投資した方がメリットは大きい。なぜなら、再投資した場合、分配金は投資信託の価格に上乗せされるため、含み益が出ても売却するまで課税されないからだ。
VOOを購入すると、元本で含み損が生じてる場合でも分配金には税金が課せられてしまう。つまり、分配金に課税され、さらには売却で損するといったケースが米国ETFでは生じうるのだ。
また、SBI・V・S&P500だけでなく、多くの投資信託は購入手数料・解約(売却)手数料が無料になっている。くわえて、投資信託の多くは100円以上1円単位での売却もできる。つまり、100円ずつ、手数料を取られずに売却もできる。米国ETFのような分配金を投資信託で受け取りたいなら、欲しい分だけ売却すれば分配金の代用ができるのだ。含み益の金額だけ売却し、分配金代わりにしても良いだろう。売買・売却での手数料がないため少額で頻繁に売買できる点も投資信託のメリットになる。
3.NISA口座の利用
投資信託であるSBI・V・S&P500はもちろん、ドル建て米国ETFであるVOOもNISA口座で購入できる。
SBI・V・S&P500は投資信託なので、(一般)NISA、つみたてNISA口座で購入できる。つみたてNISA口座は毎年40万円まで20年間、最大800万円まで非課税になる。もちろん、NISA口座でも、三井住友カードを利用した投資信託の購入・保有による還元は受けれる。
VOOは外国株式に分類され、(一般)NISA口座にて売買ができる(つみたてNISA口座ではVOOの売買ができない)。NISA口座は毎年120万円まで5年間、最大600万円まで非課税となる。NISA口座で保有すればVOOで配られている分配金も非課税となる。
利益や分配金に課税される税額は、所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%の合計20.315%なので手数料よりも高くなるだろう。つみたてNISAなら、20年間という長期で非課税額も大きくなる。
米ドルの買い付けといった手続きも必要ないため、少額の投資から始めたい投資初心者には投資信託のSBI・V・S&P500をSBI証券のつみたてNISA口座で売買するのがおすすめである。
>>> 「SBI証券の口座開設」や「三井住友カードの申し込み」で現金還元を受けれるポイントサイトへのリンク
この記事で比較した「SBI・V・S&P500」と「VOO」はいずれもS&P500に採用されている米国大型株へ最終的に投資している。大型株だけでなく、NYダウやS&P500に「含まれない」中型株、小型株まで含み、米国株式時価総額の約100%をカバーしているETFとして「VTI(バンガードトータルストックマーケットETF)」がある。VTIの純資産総額はVOOと世界で2、3位を争っており、こちらも世界で人気の米国ETFである。
VTIへ投資する日本の投資信託として「SBI・V・全米株式」「楽天バンガードファンド」がある。「SBI・V・全米株式」と「楽天バンガードファンド」を比較したい人は下記記事を参考に。

投資信託の「楽天バンガード」とETFの「VTI」で比較したい人は下記記事を参考に。
